「添加物の神様」
と呼ばれた安部司氏による
講演会レポート全4回の要約を、
一つの物語としてまとめます。
この講演会は、
私たちが日常的に口にしている
加工食品の「裏側」を、
実演(ケミカルクッキング)
を通して暴き出し、
食の安全性と
私たちの選択のあり方を
問い直す内容です。
1. 添加物という「魔法」の正体
安部氏は
白い粉末を混ぜ合わせるだけで、
・だしの素
・ラーメンのスープ
・お菓子
・ジュースなどの味を
その場で再現してみせます。
黄金のトリオ
・調味料(アミノ酸等)
・食塩
・タンパク加水分解物
の3つをベースにすれば、
あらゆる旨みが作れます。
これにカツオの香りを加えれば
「だしの素」
チキンの香りを加えれば
「中華スープ」
になります。
「美味しい」の錯覚
実際には1食で10gもの塩分
(海水並みの濃度)が含まれていても、
添加物の旨みがあるために
「塩辛さ」を感じず、
美味しく飲めてしまいます。
これが塩分の過剰摂取を招く落とし穴です。
2. 姿を変える「油」と「色」
私たちは知らず知らずのうちに、
大量の「変態(姿を変えた)」した
油や着色料を摂取しています。
カップ麺の油
麺の約3割は油であり、
1杯食べるだけで
大さじ2杯分ものマーガリン
(ショートニング)を食べているのと同等です。
これらは水素添加された、
酸化しにくい合成の油です。
クリームの嘘
水と油に
「乳化剤」と「増粘多糖類」
を加えるだけで、
コーヒーフレッシュや
ホイップクリームが完成します。
さらに着色料と香料を加えれば、
バター風の油脂や
チョコレート風のペーストも自由自在です。
着色料の原料
ハムなどの綺麗なピンク色は、
コチニール(貝殻虫)などの天然着色料や
合成着色料によって作られた
「ファンタジー」です。
3. ジュースに溶け込む「大量の砂糖」
子供たちが大好きなジュースの裏側には、
恐ろしいほどの糖分が隠されています。
角砂糖の山
500mlの炭酸飲料には、
約50g(角砂糖十数個分)
もの糖分が含まれています。
水にこれだけの砂糖を溶かしても
甘すぎて飲めませんが、
酸味料(クエン酸)や香料を加えることで、
一気に飲み干せてしまう
魔法がかかります。
子供への影響
これらを幼少期から摂取し続けることで、
10年後には生活習慣病やキレやすい性格など、
じわじわと心身を蝕むリスクがあることを
警告しています。
4. 私たちは何を選択すべきか
安部氏は
「添加物を一切取るな」
と極端な主張をしているわけではありません。
大切なのは
「メリットとリスクの両面を知り、
自分で価値観を決めること」
です。
メリット
添加物のおかげで、
食品は
「安く、簡単、便利、綺麗、美味しい」
という消費者の欲求を満たしています。
私たちの責任
「なぜこんなものが売られているのか」
という問いに対し、安部氏は
「あなたが買うからだ」と断言します。
私たちの「安さ」や「便利さ」への執着が、
今の食品業界を作っています。
原点回帰
迷ったときは、
日本人が長年食べてきた「和食」や、
添加物に頼らない「時短の工夫」
に立ち返ることを推奨し、
講演を締めくくっています。